【論文100本ノックの54】産業用無人ヘリコプタを適用した圃場環境のモニタリング
1 目 的
点群に関する研究論文を読み、点群処理に関する知識を得るとともに、新たな研究のための気づきを得る。
2 はじめに
100本計画の54本目として、和文4ページの本論文を読む。
3 対象論文と要約
3.1 対象論文
産業用無人ヘリコプタを適用した圃場環境のモニタリング
野口伸 北海道大学
農業機械學會誌 65.4 (2003): 13-17 2003
https://www.jstage.jst.go.jp/article/jsam1937/65/4/65_4_13/_article/-char/ja/
3.2 研究内容
(社会的ニーズ)
精密農業において、無人ヘリコプタ(UAV)を利用したセンシングは重要である。
(提案)
北海道大学農学研究科の研究を紹介するとともに、ヘリコプタベースリモートセンシングの発展方向について論じる
3.3 概要
(1)ヘリコプタの利用価値
梅雨時の稲作生育情報など、悪天候でも利用可能
発着場所を問わない
(2)産業用UAVによるセンシング
ア マルチスペクトラムビジョンセンサ
光学センサを利用し、透過波長から作物と土壌の識別や、作物のストレス状態などをリアルタイムで知ることができる
イ 作物生育状態のモニタリング
画像を幾何変換し、圃場をマッピングできた
(3)地形マップの生成
RTK-GPSによる慣行法では約2.5時間かかるが、UAVベースでは約10分で測量できた
(4)ヘリコプタベースセンシングの今後の方向性
ア 衛星画像との統合化
衛星画像はマクロな情報取得が可能だが、タイムリネスに欠けるため、UAVベースの適時詳細情報を利用して補完する必要がある。
イ ナビゲーション自動化
コスト的問題があるが、必要。
ただし、過渡技術でも十分有用。
4 出現用語
5 おわりに
スマート農業関係で点群の話が出ると思って読んだが、点群的要素がほぼない論文であった。
14年前の記事であるため、現状はかなり変化している。
ヘリコプタの無人化は非現実的であるかのような書きぶりであったが、現在ではUAVはホビーレベルまで汎化している。
もしこの分野で研究するのであれば、これを基礎の基礎にあたる知識として、あらたな知識を仕入れなければならない。
6 今後調査したい事項
最近のスマート農業関係論文