【論文100本ノックの82】多視点距離データの統合による全方位モデルの作成
1 目 的
点群に関する研究論文を読み、点群処理に関する知識を得るとともに、新たな研究のための気づきを得る。
2 はじめに
100本計画の82本目として、和文2ページの本論文を読む。
3 対象論文と要約
3.1 対象論文
多視点距離データの統合による全方位モデルの作成
情報処理学会第 67 回全国大会 6 (2005): 1. 2005
3.2 研究内容
(社会的ニーズ)
屋内の三次元情報の把握は、生活に密着した情報処理を行う上で非常に重要な役割を果たす
(提案手法)
3次元計測により、複雑な前処理なしに、インテリア用品を仮想的に削除・再配置でき、さらに寸法計測や仮想インテリアの配置も行う。
3.3 従来の問題点と解決法
なし。
3.4 提案手法(1)制約
・屋内の反射屈折する物体な組内しない空間を扱う
・壁は90°ごとに変化し、斜めの壁はない
・カメラは横に傾かない
・カメラは前後移動のみ
(2)手順
ア 壁の抽出と追跡
法線と距離および「壁らしさ」パラメータが条件を満たす点を壁Aの厚生点として抜き出し、それに直角な壁を壁B、壁Cとして抜き出す。
イ インテリア用品の選択と移動処理
ユーザが画面内で指定した範囲にある点群の内、壁以外のものをインテリア用品として認識し、移動可能にする。
ウ 位置情報の追跡処理
カメラの角度と位置を計算し、これに応じてインテリア用品を描画する
エ インテリア用品の計測
幅、高さ、奥行きを座標変換により求める
オ 仮想インテリア用品の挿入
事前に用意したデータを空間に描画する。
3.5 検証実験
Kinectで取得した点群に提案手法を適用し、期待通り動くことを確認した
3.6 今後の検討
・位置追跡アルゴリズムの精度向上
・背景の塗りつぶし
・インテリア用品の描画の高品質化
4 出現用語
5 おわりに
VR利用の1つに、「まだ完成していない空間の仮想体験」がある。
これにより、実動作を伴う不具合を視覚的に検証し、着工前に洗い出すことが可能である。
本システムはタブレットやノートPCを用いているが、VRゴーグルを掛けたまま各種操作ができる代替手段があれば、非常に面白そうである。
6 今後調査したい事項