【論文100本ノックの78】私の研究開発ツール―第11回―ログ蓄積ツール RRDtool の記録を gnuplot で描画する方法
1 目 的
点群に関する研究論文を読み、点群処理に関する知識を得るとともに、新たな研究のための気づきを得る。
2 はじめに
100本計画の78本目として、和文4ページの本論文(記事)を読む。
3 対象論文と要約
3.1 対象論文
私の研究開発ツール―第11回―ログ蓄積ツール RRDtool の記録を gnuplot で描画する方法
伴好弘 神戸大学
映像情報メディア学会誌: 映像情報メディア 62.5 (2008): 717-720. 2008
http://ci.nii.ac.jp/naid/110006855213/en
3.2 研究内容
(社会的ニーズ)
なし。
(提案)
RRDtoolを使う た め の 基本的な方法およびgnuplotで描画するを紹介する
3.3 ツールの概要
(1)概 要
・RRDtool(Round Robin Dataset Tool)は、時間軸に沿ったログの蓄積とグラフ生成のためのプログラム
・名前のとおり、RoundRobinというリングバッファのような構成であり、データ総量が一定
→瞬時の情報記録には不向きだが、長期運用時のデータ取得に適している
・グラフ作成機能を備えており、任意の範囲を2次元グラフとして出力可能
・一般的対象:ネットワークのデータ流量、メモリ使用量、CPU負荷等
・拡張対象:電界強度や気温、速度など、時系列的に変化するデータ
・通常はフロントエンドアプリケーションの裏に隠れている
(2)記録アルゴリズム
ア 一定間隔で入力されたデータを纏める
イ 集まったデータ群から指示に従って、平均値や最大・最小値を計算し、データベースを更新する
ウ 上記の動作を設定された個数記録する。領域終端まで来ると最も古い記録を上書きしていく
(3)データの描画と呼び出し
・pngフォーマットの画像として出力
・3次元的に描画したい場合、gnuplotと連携させる
4 出現用語
リングバッファ
5 おわりに
点群処理を何かの観察に使用する場合、時系列に沿った点群データを取得することになる。
それらに何らかの点群処理を施し、データを得ることになるが、その解析にはツールを用いる必要がある。
RRDtoolは、データ総量が有限という特徴から、警備監視やスマート農業観察等、定点観察が必要なものに向くかもしれない。
6 今後調査したい事項
【論文100本ノックの77】私の研究開発ツール―第4回―Scilab による画像・映像処理
1 目 的
点群に関する研究論文を読み、点群処理に関する知識を得るとともに、新たな研究のための気づきを得る。
2 はじめに
100本計画の77本目として、和文3ページの本論文(記事)を読む。
3 対象論文と要約
3.1 対象論文
私の研究開発ツール―第4回―Scilab による画像・映像処理
森岡一幸 明治大学
映像情報メディア学会誌: 映像情報メディア 61.10 (2007): 1443-1445.2007
3.2 研究内容
(社会的ニーズ)
なし。
(提案)
Soilabとそ の拡張パ ッ ケージで あ る Toolboxを利 用 した画 像 ・映像 処理 の 概略を紹介
3.3 ツールの概要
・高機能な行列演算フリーソフト
・類似ソフトMATLABとの互換性はない
・ボランティア開発のScilab用Toolboxにより、最適化計算、制御系設計、信号処理等に比較的容易に応用可能
(1)インストール
Scilab, Toolboxともに公式HPから入手可能
(2)Scilabによる画像処理
・SIP(Scilab Image Processing toolbox)が最も有名なToolbox
・フィルタリング、エッジ検出、閾値処理、カラー画像処理等が可能
・入出力、変換、表示等は、ImageMagickの使用が前提
(3)画像/映像の入出力
・Toolboxを使えば、ファイル形式やデバイス差異を気にせずに利用できる
(4)GUI
・本体機能でも、メニュー、スライダ、ボタンなどのGUIを数行のプログラムで実現可能
・Toolboxを利用すれば、さらに多くの機能が利用できる。
4 出現用語
5 おわりに
点群処理は、多くの行列計算を必要とする。
Scilabは行列計算用ツールであり、点群処理に応用可能かもしれない。
6 今後調査したい事項
【論文100本ノックの76】私の研究開発ツール―第19回―歩容データベース
1 目 的
点群に関する研究論文を読み、点群処理に関する知識を得るとともに、新たな研究のための気づきを得る。
2 はじめに
100本計画の76本目として、和文4ページの本論文(記事)を読む。
3 対象論文と要約
3.1 対象論文
私の研究開発ツール―第19回―歩容データベース
槇原靖 大阪大学
映像情報メディア学会誌: 映像情報メディア 63.1 (2009): 55-58. 2009
3.2 研究内容
(社会的ニーズ)
なし。
(提案)
対象者がカメラから遠く離れた場所でも利用可能な歩容認証の性能評価用の公開データベースを紹介
3.3 ツールの概要
・歩き方のくせに基づいて個人認証する「歩容認証」のための、歩容データのデータベースが公開されている。
・幾つかのデータセットでは、複数方向(最大11方向)から画像取得している
4 出現用語
5 おわりに
歩容認証は、画像処理分野でもセキュリティ応用がされている「使える」技術として認知度が高い。
しかし、歩行などの動作は3次元的であるため、本来2次元画像よりも3次元点群のほうが処理しやすいのではないかと思う。
今回紹介された歩容データは、基本的には2次元画像での提供だが、同時複数方向から画像を取得しているものもあるようなので、3次元復元が可能と考えられる。
そうすれば、点群処理による歩容研究も可能ではないか。
6 今後調査したい事項
【論文100本ノックの75】私の研究開発ツール―第25回―3ds Max SDK
1 目 的
点群に関する研究論文を読み、点群処理に関する知識を得るとともに、新たな研究のための気づきを得る。
2 はじめに
100本計画の75本目として、和文4ページの本論文(記事)を読む。
3 対象論文と要約
3.1 対象論文
関根真弘 (株)研究開発センター
映像情報メディア学会誌 63.7 (2009): 931-934. 2009
http://ci.nii.ac.jp/naid/110009669551/en
3.2 研究内容
(社会的ニーズ)
なし。
(提案)
3ds Maxの概要とSDKによるプラグイン開 発について説明する
3.3 ツールの概要
幅広い業界で利用されている3次元CG制作ツール
頻繁に機能拡張され、また、独自スクリプトを用いた開発も可能
・オブジェクト指向プログラミングライブラリーとしてSDKが用意されている
・Microsoft Visual C++においてDLLとして読み込むことで、以下のような機能結合や拡張が可能
・編集モディファイアプラグイン
・環境効果プラグイン
・マテリアルプラグイン
・画像処理プラグイン
・レンダラプラグイン
・音響プラグイン
・ファイルインポートプラグイン
・ファイルエクスポートプラグイン
(2)高次元テクスチャ技術のプラグイン化
高次元テクスチャ技術とは、複数のカメラ・光源条件で取得したテクスチャの集合のことであり、これを扱うためのプラグインも作成可能
4 出現用語
5 おわりに
点群データは様々な捉え方があるが、その切り口の1つとしてCGがある。
多くのCGツールでは、一般的な面(ポリゴン)表示に加え、線(ワイヤーフレーム)表示、点表示がある。
つまり、CGを点群化することもできるし、点群をCG化することも、原理的には可能であると言える。
点群をビューアで直観的に操作するツールはあまりないが、CGツールはそもそもそのような用途で開発されているため、容易に操作できる。
点群データの加工・修正に使用できればと読んでみたが、説明の多くはポリゴンという、CG→点群の過程でオミットされる部分に割かれていたため、あまり役には経たないかもしれない。
6 今後調査したい事項
【論文100本ノックの74】私の研究開発ツール―第29回―サポートベクターマシン関連ツール SVMLight, LIBSVM, SHOGUN
1 目 的
点群に関する研究論文を読み、点群処理に関する知識を得るとともに、新たな研究のための気づきを得る。
2 はじめに
100本計画の74本目として、和文4ページの本論文(記事)を読む。
3 対象論文と要約
3.1 対象論文
私の研究開発ツール―第29回―サポートベクターマシン関連ツール SVMLight, LIBSVM, SHOGUN
柳井啓司 電気通信大学
The Journal of The Institute of Image Information and Television Engineers 63.12 (2009): 1778-1781. 2009
http://ci.nii.ac.jp/naid/110009669470/en
3.2 研究内容
(社会的ニーズ)
なし。
(提案)
SVMのオープンソースソフトウェアとして SVMlight,LIBSVMの二つを解説し,MKLのオープ ンソースソフトウェアとして機械学習ライブラリー SHOGUNについて解説する.
3.3 ツールの概要
(1)SVMLight
・線形カーネルを用いた場合、処理が高速
・半教師あり学習transductiveSVMにも対応
・データ形式は、スパースなベクトル形式
(2)LIBSVM
・通常の2クラス分類に加え、回帰、他クラス分類、外れ値検出に利用可能な1クラス分類にも対応しており、多機能
(3)SHOGUN
・様々な言語から利用可能
・頻繁にバージョンアップされる
(4)その他
画像処理のみならず、豊富な数学関数・行列演算関数も実装されている。
4 出現用語
5 おわりに
研究者の思いついたアイデアを形にすることで成果が出るというのが、研究の基本であると考える。
その際、アイデアは良いはずなのに、試作品が思うような結果を出してくれないことがある。
その多くは、パラメータ設定が適切でないなどの問題であるが、適切なパラメータは理論的に説明するよりも総当り的にやってから理論づけしてやったほうが、効率的でありまた実例を伴っているため信憑性も高い。
しかし、効率的とは言え、試すパラメータ数によっては労力はばかにならないため、自動化を図ろうと考えるものである。
その際、機械学習は良きツールとなってくれそうである。
6 今後調査したい事項
【論文100本ノックの73】私の研究開発ツール―第5回―動画像処理ライブラリーOpenCV
1 目 的
点群に関する研究論文を読み、点群処理に関する知識を得るとともに、新たな研究のための気づきを得る。
2 はじめに
100本計画の73本目として、和文4ページの本論文(記事)を読む。
3 対象論文と要約
3.1 対象論文
私の研究開発ツール―第5回―動画像処理ライブラリーOpenCV
永田雅人 横浜国立大学
映像情報メディア学会誌: 映像情報メディア 61.11 (2007): 1602-1605.
http://2007 http://ci.nii.ac.jp/naid/110006854681/en
3.2 研究内容
(社会的ニーズ)
なし。
(提案)
OpenCVについて解説する。
3.3 ツールの概要
Intel開発の無償画像処理ライブラリー集
(1)機能概要
ア 画像の基本構造と操作
イ 画像解析
ウ 構造解析
エ 物体認識
オ 動き解析と物体追跡
カ 3次元再構築
(2)使用例
・二値化
・ぼかし
・エッジ検出
・オプティカルフロー検出
・顔検出
・手と背景の分離
(3)画像処理関数
(1)算 術 演算 、論理 演算 :加 算 ,減 算 ,乗 算 ,シ フ ト, 自乗 ,ス ケーリ ン グ,理 論積 論理 和 排他 的論 理 和 ,Alpha 合 成 ,lsGreater,IsEqual,IsLess
(2 )フ ィ ル タ リ ン グ : ぼか し ,Prewitt (プ レ ビ ッ ト), Sobel(ソ ーベ ル),Laplacian(ラ プラ シ ア ン ),2D たたみ 込 み ,中央 値 フ ィ ル タ ,最大 値 フ ィ ル タ ,最 小値 フ ィ ル タ
(3 )変換 :DCT ,FFT
(4 )モ ーフ ィ ン グ : Erode ,Dilate,Open ,Crose
(5 )カラ ー ・ス ペ ース 変換 :D 旧 (.bmp ),Eヨ黒二 値/グ レース ケ ール ,グ レース ケ ール /カ ラ ー,HLS ,HSV ,OIELab (XYZ )、OIELUV ,YUV ,YCrCb , カ ラーツ イス ト,ビ ッ ト ・デ プス
(6 )ポ イ ン ト処 理 : T 閾 値 ,コ ン トラ ス ト強調 ,ヒ ス ト グラ ム の イ コ ラ イ ズと計算 ,カラ ー ・ツ イス ト
(7 )イメージ統計 :モ ーメン ト,ノル ム,MSE
(8 )ジ オメ トり計 算 :ズーム ,間引 き ,回転 ,ミ ラ ーリ ン グ ,シ ア ー,ア フ ィ ン 変換 、投 影 変 換 ,リマ ッ ピ ン グ ,Decimate and filter
(4)その他
画像処理のみならず、豊富な数学関数・行列演算関数も実装されている。
4 出現用語
5 おわりに
OpenCVは、2次元画像処理ツールであるため、点群処理に直接役立つわけではない。
ただ、KinectやXtionでは点群とともに各点に対応付けられたピクセルが得られるし、つくばチャレンジ等のロボットでは、点群処理と画像処理の併用例が見られる。
人間の視覚に置き換えて考えると、点群は距離「感」を距離「情報」として使用できるが、やはり人間の視覚は画像的であるから、その再現には2次元画像処理は不可欠に思える。
おそらく今後は、3次元点群と2次元画像それぞれの処理技術を融合させてより人間の視覚に近い処理を再現することが重要になるだろうから、知っていおいて損はないツールだろう。
6 今後調査したい事項
【論文100本ノックの72】私の研究開発ツール―第 32 回―FFmpeg
1 目 的
点群に関する研究論文を読み、点群処理に関する知識を得るとともに、新たな研究のための気づきを得る。
2 はじめに
100本計画の72本目として、和文3ページの本論文(記事)を読む。
3 対象論文と要約
3.1 対象論文
私の研究開発ツール―第 32 回―FFmpeg.
筒口拳 NTTサイバーソリューション研究所
The Journal of The Institute of Image Information and Television Engineers 64.3 (2010): 315-317. 2010
https://www.jstage.jst.go.jp/article/itej/64/3/64_3_315/_pdf
3.2 研究内容
(社会的ニーズ)
なし。
(提案)
FFmpegについて解説する。
3.3 ツールの概要
(1)入手方法
ソース配布形式のため、自力コンパイルかOS対応パッケージ管理ツールを用いるか、実行可能プログラムを入手する
(2)使用例
・コマンドラインのオプションを調べる
・サポートしているフォーマットを調べる
・複数の静止画像を動画像に変換する
・動画像を静止画像に変換する
・単純なコピー
・戦闘から6秒の位置から長さ3秒だけ切り出して出力する
・あるフォーマットの動画像を他のフォーマットに変換する
・ビデオのビットレートを64kbpsに変更する
・フレームレートを24fpsに変更する
・同画像や静止画像を表示・再生する
(3)ライセンス
特許アルゴリズムが使用されている可能性が否定しきれないため、商用ソフトへの組み込みには注意を要する
4 出現用語
5 おわりに
PCLには、描画結果を静止画出力するコマンドがある。
連続した描画結果を動画化するためには、FFmpeg等を用いる必要がある。
研究している本人にとっては、動画化しなくとも十分に理解できることでも、他の人には動画化することで非常にすんなり理解してもらえることが多々ある。
ぜひ使っていきたいツールである。
6 今後調査したい事項